Your Trust, Our Responsibility ナノ精密が考える品質保証の新常識|ZERO DEFECTSへの挑戦 <PART 1>
23 Jan 2023
Your Trust, Our Responsibility ナノ精密が考える品質保証の新常識|ZERO DEFECTSへの挑戦 <PART 1>
日系製造業のモノづくりのベースは、自工程完結(品質は工程内で作り込む)にありますが、求められる合格基準は年々厳しくなり、100万個に1個の不良も許されない時代が到来しました。
製造業者にとって、選別や品質保証にかける予算は限りがあります。
そんな中、品質保証におけるタイのモノづくり企業の『縁の下の力持ち』を目指すナノ精密は、汎用性のある標準機をベースに、工程内でNG品を出さないシステムを完成させました。
ナノ精密が提案する『品質保証の新常識』をご紹介しましょう!
ZERO DEFECTS※1への挑戦。ナノ精密の『品質保証』は、大きく分けて3つのパート(上の図参照)からなっています。
限られた予算の中で『100万個に1個のNG品を出さない0(ZERO) PPM』を実現するためには、どうすればいいか?
選別機の販売商社機能だけではなく、Fortune Crossという研磨シャフトメーカを運営する量産メーカの視点で見出したナノ精密のソリューションは、この3つの時間軸に沿った品質管理にあります。
※1)ZD運動。企業で、欠点や欠陥をゼロにすることを目標として行う社内運動
大石 修寛 Nobuhiro Oishi / Managing Director
原 広行 Hiroyuki Hara / Chairman
矢田 一晃 Kazuaki Yada / Marketing & Purchasing Director
福正 博夫 Hiroo Fukusho / Managing Director, FNS SOLUTIONS CO., LTD
カニン Kanin Hongsunirundon / Marketing & Purchasing Manager
(前列左から→後列右へ順に)
工程内のNG(不良)品を撲滅するために
『ZERO PPM』を追求した品質管理システム
LINE QC SPECIALIST
工程内の品質管理
生産工程内の各パートをLINE QC SPECIALISTが監視し、規定外の数値が出たら警告を出す。
NG品を作らせない品質管理システム。
工程内の品質管理の要は、ナノ精密が開発した『LINE QC SPECIALIST(LQS)』。
工程内検査や、ナノ精密が得意とする出荷前自動選別を徹底すれば、NG(不具合品)を見つける精度は向上しますが、NG品そのものは減りません。
NGを根本的に減らすには、工程内で不具合品の発生源対策を行う必要があります。
全数自動選別をせずに、100万個に1個(ゼロPPM)の不具合品の流出を止めるには「工程内不良を撲滅」すれば良い。
LQSは、社内の製造ルールに則り、製品が常にスペック範囲内(量産規格の内側)で、かつ安全に製造されるよう、ソフトが従業員の作業手順と設備(機械)・測定器を監視・管理する仕組みです。
▲ コンパクトなLQSの筐体は、工場のあらゆる場所に移動して使用できます
矢田 一晃 / Kazuaki Yada
Marketing & Purchasing Director
LQSは、品質データをリアルタイムに測定・判定しながら、監視・管理を行う品質管理システムです。
計測データワイヤレス通信システム『U-WAVE』を搭載していますので、測定器のボタンを押すだけで自動で測定したデータが、LQSシステムのタブレットに自動転送・入力される仕組みになっています。
そのため、現場でよくある読み間違い、書き間違いといったケアレスミスを無くすことができ、作業者の負担軽減にも繋がります。
また、測定データをデジタル化する副産物として、ペーパーレス化を進められます。
LQSは現場で傾向測定・記録を行っているため、何か問題点があれば、1ヵ月〜半年単位といった中・長期で取り溜めたデータを分析して、仮説を立てて改善の実践をしてみる。
そうすることで、より本質的な品質改善に繋げていくことができます。
福正 博夫 / Hiroo Fukusho
Managing Director, FNS SOLUTIONS CO., LTD
「工場の中で困っていることがあるんだよ...」といった大石社長との会話から、ソフト屋を45年やってきた私が問題解決のお手伝いとして開発をスタートしたのが、この 『LINE QC SPECIALIST』です。
通常、単品部品の量産工場において全数選別は難しく、抜き取り検査で品質保証を行います。基本、その作業は全て人の手によるものです。
人が選別すると、見落としや操作間違いが起こります。
LQSも抜き取りで作業員が測定を行いますが、測定データが自動でシステムに反映されるため、数値の書き間違えも読み間違えがありません。
また、管理スペックに到達したら、自動で警告が出るようになっています。さらに、LQSに記録されたデータにより「そろそろ不良品ができそう…」という予測を立てることができます。
この蓄積されたデータを分析すれば、色々な機械の改善であったり、従業員の仕事のやり方の改善といったことなど、工場全体の効率向上と不良品の低下を目指すことが可能になります。